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Q値とUA値とは?新築住宅で知っておくべき断熱性能を表す数値

  • 2024.12.23

住まいの性能を表すQ値とUA値は、快適な暮らしと省エネを実現するために非常に重要な指標です。
しかし、Q値とUA値が具体的にどのような数値なのか、どんな意味を持つのか、理解している人は少ないのではないでしょうか。
この記事では、Q値とUA値が新築住宅においてなぜ重要なのか、その意味や関連する住宅性能基準について解説します。

□Q値とUA値について解説!

住宅性能を示す指標には、Q値、UA値があります。
それぞれ、建物の断熱性能、気密性能を表す重要な指標です。

1: Q値

Q値とは「熱損失係数」のことです。
これは、建物の断熱性能を表す数値で、数値が小さいほど断熱性能が高いことを示します。

2: UA値
UA値とは「外皮平均熱貫流率」のことです。
Q値と同じく断熱性能を表す数値ですが、UA値は建物の外皮全体(屋根、天井、外壁、床、窓など)からの熱の逃げやすさを表します。
そのため、Q値よりも断熱性能をより正確に評価できます。
UA値も数値が小さいほど断熱性能が高いことを示します。

3: Q値とUA値の違い
Q値とUA値はどちらも断熱性能を表す数値ですが、計算方法が異なります。
Q値は建物の延べ床面積をもとに計算されるため、建物の形状や大きさによって数値に誤差が生じる可能性があります。
一方、UA値は建物の外皮全体を基準に計算されるため、Q値よりも正確に断熱性能を評価できます。

また、Q値には換気や漏気によって失われる熱量が含まれているのに対し、UA値には含まれていません。
そのため、同じUA値の住宅でも、採用する換気システムによって、室内の温度差や光熱費が異なる場合があります。

□UA値を理解することで快適な暮らしと省エネを実現

UA値は、快適な住まいを実現するために非常に重要な指標です。
UA値が高い住宅は、暖房や冷房に多くのエネルギーが必要となり、光熱費が高くなるだけでなく、地球温暖化にも影響を与えてしまいます。

1: UA値が低い住宅のメリット
一方、UA値が低い住宅は、暖房や冷房効率が良くなり、光熱費を削減できます。
さらに、結露の発生を抑え、カビやダニの繁殖を防ぐなど、健康面にもメリットがあります。

2: UA値と省エネ基準
近年では、省エネ性能の高い住宅の重要性が高まり、国も様々な省エネ基準を設けています。
例えば、2021年からは300㎡未満の新築住宅を建てる際は、建築士が建築主に対して、国が定めた基準のUA値を満たしているかどうか説明することが義務付けられました。

3: ZEHとHEAT20
また、国が推奨している省エネ住宅の基準として、「ZEH」と「HEAT20」があります。
これらの基準では、それぞれUA値が定められており、UA値の重要性が高まっています。

ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)とは、太陽光発電などの再生可能エネルギーを活用し、年間の一次エネルギー消費量を実質ゼロにすることを目指した住宅です。
ZEHでは、H28省エネ基準よりもワンランク上のUA値の基準を定めています。

HEAT20とは、住宅の断熱性能を高め、省エネ性能を向上させることを目的とした基準です。
HEAT20では、UA値に加えて、窓の性能や換気システムの性能なども評価対象となっています。

□まとめ

UA値は、新築住宅の断熱性能を表す重要な指標です。
UA値を理解することで、快適な暮らしと省エネを実現できます。
家を建てる際は、UA値を参考に、断熱性能の高い住宅を選ぶようにしましょう。
また、ZEHやHEAT20などの省エネ基準についても、検討してみてください。

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