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Q値とは?住宅の断熱性能を理解する基礎知識

  • 2025.3.8

快適な住まいづくりには、断熱性能が欠かせません。
新築住宅を検討する際に、住宅の断熱性能を示す指標として「Q値」「UA値」「C値」といった言葉を耳にするかもしれません。
今回は、これらの疑問にお答えするため、住宅におけるQ値、UA値、C値について解説します。

特に、現在ではあまり使われなくなっているQ値についても、その意味や計算方法、UA値との違いなどを分かりやすく説明します。
新築住宅の計画に役立てていただければ幸いです。

Q値とは住宅の断熱性能を表す指標

Q値の意味と定義

Q値とは「熱損失係数」といい、住宅の断熱性能を表す指標です。
室内外の温度差が1℃のとき、1時間あたりに住宅全体から床面積1立方メートルあたりどれだけの熱が逃げるかを示します。
数値が小さいほど、熱が逃げにくく、断熱性能が高いことを意味します。

Q値とUA値・C値の違い

Q値は、住宅全体の熱損失量を延べ床面積で割って算出されます。
一方で、UA値は外皮平均熱貫流率といい、住宅の外皮(屋根、外壁、床、窓など)を介して逃げる熱量を外皮面積で割って算出されます。

C値は「相当隙間面積」で、住宅全体の隙間面積を延べ床面積で割って算出され、気密性能を表します。
Q値は換気による熱損失を含みますが、UA値は含まない点が異なります。
また、Q値は延べ床面積、UA値は外皮面積を基準に計算するため、同じ断熱性能でも数値が異なる場合があります。

住宅における断熱性能の指標UA値とC値

UA値の意味と定義

UA値は「外皮平均熱貫流率」で、住宅の断熱性能を表す指標です。
室内外の温度差が1℃のとき、1時間あたりに住宅の外皮1㎡あたりどれだけの熱が逃げるかを示します。
数値が小さいほど、熱が逃げにくく、断熱性能が高いことを意味します。

UA値の推奨値と地域差

UA値の推奨値は、地域によって異なります。
国土交通省が定める省エネルギー基準では、全国を8つの地域に区分し、それぞれの地域に基準値が設定されています。
一般的に、寒冷地ほど基準値は低くなります。

C値の意味と定義

C値は「相当隙間面積」といい、住宅の気密性能を表す指標です。
住宅全体の隙間面積を延べ床面積で割って算出されます。
数値が小さいほど、隙間が少なく、気密性能が高いことを意味します。

C値の推奨値と現状

C値の推奨値は、国からは明確に定められていませんが、多くのハウスメーカーでは1.0㎠/㎡以下を基準としている場合が多いです。

UA値とC値の適切なバランス

UA値とC値は、どちらも快適な住まいを実現するために重要な指標です。
高い断熱性能(低いUA値)と高い気密性能(低いC値)を両立させることが、省エネルギー効果を高め、快適な室内環境を維持するために重要です。

まとめ

今回は、住宅の断熱性能を示す指標であるQ値、UA値、C値について解説しました。
Q値は以前は広く使われていましたが、現在はUA値が主流となっています。
新築住宅を検討する際には、これらの指標を理解し、それぞれの推奨値を参考に、快適で省エネルギーな住まいづくりを進めることが大切です。

地域差も考慮し、最適なバランスを見つけることが重要です。
UA値とC値の両方を考慮することで、より快適で省エネルギーな住宅を実現できます。

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