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緩やかな階段の基準とメリット~安全で快適な住まいを実現~

  • 2025.9.28

高齢化社会が進む現代において、階段は単なる建築物の一部ではなく、安全で快適な生活空間を確保するための重要な要素となっています。
特に、高齢者や体の不自由な方にとって、階段の昇降は大きな負担となる場合があり、安全で使いやすい階段の設計は不可欠です。
そこで今回は、安全で快適な階段設計のための重要なポイントである「緩やかな階段」について解説します。

 

緩やかな階段の基準

 

勾配の基準

 

緩やかな階段の勾配は、一般的に1/12(8.3%)以下が推奨されています。
これは、高齢者や体の不自由な方が安全に昇降できる勾配であり、バリアフリー設計の基準にも合致する数値といえます。
勾配が急な階段は、転倒リスクが高まるため注意が必要です。
特に、高齢者や体の不自由な方が利用する階段では、より緩やかな勾配にすることが重要になります。
具体的な勾配の設計にあたっては、階段の全長や高さ、利用者の身体能力などを考慮し、適切な勾配を設定する必要があります。
また、建築基準法や関連する条例などを遵守することも重要です。
さらに、勾配を緩やかにすることで階段の全長が長くなるため、設置スペースの確保も忘れてはいけません。

 

蹴上げの基準

 

蹴上げとは、階段の段差の高さのことです。
蹴上げが低いほど、昇降が楽になります。
高齢者や体の不自由な方が安全に昇降できる蹴上げの高さは、一般的に15cm~18cm程度が推奨されています。
これよりも高い蹴上げは、足腰への負担が大きくなり、転倒リスクも高まるため注意が必要です。
蹴上げの高さを低く設計することで、階段の段数は増えますが、安全性を確保する上では重要な要素といえます。
また、蹴上げの高さを統一することで、昇降時のリズムが一定になり、よりスムーズに階段を昇降できるようになります。
さらに、視覚的な統一感も生まれるため、デザイン性も向上するのです。

 

踏面の基準

 

踏面とは、階段の段の奥行きのことです。
踏面が広いほど、昇降が安定しやすくなります。
高齢者や体の不自由な方が安全に昇降できる踏面の幅は、一般的に25cm以上が推奨されています。
これよりも狭い踏面では、足が滑ったり、踏み外したりする可能性が高まるため注意が必要です。
踏面の幅は、利用者の足のサイズや歩幅などを考慮して決定する必要があります。
また、踏面の材質も重要であり、滑りにくい材質を選ぶことが大切です。
さらに、水はけが良い素材を選ぶことで、雨天時でも安全に利用できるようになります。

 

手すりの基準

 

手すりは、階段の昇降における安全性を高める重要な要素です。
高齢者や体の不自由な方は、手すりがないと転倒するリスクが高まります。
そのため、階段には両側に手すりを設置することが推奨されています。
手すりの高さは、一般的に90cm程度が適切です。
また、手すりの材質は、滑りにくい材質を選び、握りやすい形状にする必要があります。
さらに、手すりの設置位置も重要です。
階段の両側に設置するだけでなく、踊り場にも設置することで、より安全性を高めることができます。
加えて、手すりの形状や素材も、利用者の年齢や身体状況に合わせて適切に選択する必要があるでしょう。

 

緩やかな階段にするメリットとは?

 

安全性が高い

 

緩やかな勾配、適切な蹴上げと踏面、そしてしっかりとした手すりの設置は、階段の安全性を大幅に向上させます。
特に高齢者や体の不自由な方にとって、転倒リスクを軽減することは非常に重要です。
そのため、これらの要素を考慮した階段設計は、安全な生活環境の構築に大きく貢献するといえます。
さらに、階段の照明を適切に設置することで、夜間や暗い場所での安全性をさらに高めることができます。

 

昇り降りが楽

 

緩やかな階段は、足腰への負担を軽減し、昇り降りが楽になります。
これは、高齢者や体の不自由な方にとって大きなメリットです。
負担軽減により、階段の利用頻度が増える可能性もあります。
また、階段の昇降が楽になることで、日常生活の活動範囲が広がり、生活の質の向上にも繋がります。
さらに、心理的な負担も軽減されるため、より快適に階段を利用できるようになります。

 

バリアフリーに繋がる

 

緩やかな階段は、バリアフリー設計の重要な要素です。
バリアフリー設計とは、高齢者や体の不自由な方が、安心して生活できる環境を作ることを目的とした設計のことです。
緩やかな階段は、段差による移動の障壁を少なくし、誰もが利用しやすい環境づくりに貢献します。
そのため、バリアフリー設計において重要な役割を果たしているといえます。
また、他のバリアフリー設備と組み合わせることで、より効果的なバリアフリー環境を構築することが可能です。

 

デザイン性が高い

 

緩やかな階段は、デザイン性の高さもメリットの一つです。
急な階段に比べて、より洗練された印象を与え、空間の美観を高める効果があります。
空間を広く見せる効果もあるため、開放的な雰囲気を演出することも可能です。
また、様々な素材や形状の手すり、照明などを組み合わせることで、よりデザイン性の高い階段を設計することができます。

 

まとめ

 

今回は、緩やかな階段の基準と、そのメリットについて解説しました。
高齢者や体の不自由な方が安全に、そして快適に階段を利用できるよう、勾配、蹴上げ、踏面、手すりの基準を適切に設定することが重要です。
これらの点を考慮することで、安全で快適な生活空間を創造することが可能になります。
また、定期的な点検やメンテナンスを行うことで、階段の安全性を維持することも重要です。

 

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